移植手術前の体調が悪化した時に1度ヘルプマークに関するブログを書きました。


ヘルプマークもらいました。~知っておきたいヘルプマーク
http://cosamompmz.blog.jp/archives/28419196.html


あれから1年以上が経ちました。


ヘルプマーク関連の話題をたまにSNSなどのニュースでも見かけるし、だいぶ知られてきたかな?と思っていました。が、相変わらずあまりいい話題は聞こえて来ませんね。
そのたまにのニュースにつくコメント欄には「まだまだヘルプマークって世の中に理解されていないんだな」と思わされる事も多いです。



そこで今回は移植後もわたしがお世話になっている「ヘルプマーク」と「グリーンリボン」について書きたいと思います。


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↑わたしのバッグにつけているグリーンリボンのピンバッチ(上)とヘルプマーク(下の赤いカード)です。


まずは、

グリーンリボンとは

まず、このグリーンリボンのピンバッチは「日本臓器移植ネットワーク」のホームページにある
グリーンリボン検定
https://www.green-ribbon.jp/Quiz/greenribbontest/

をやると必ずもらえるピンバッチです。
(是非、チャレンジしてみて下さい)
デザインが時々リニューアルされるということで、わたしは移植が必要になった2021年版と2022年版の2つを持っています。

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↑(最初の画像)2021年ピンバッチはシルバー系ラメ、(この画像)2022年はゴールド系ラメで少し雰囲気が違います。

グリーンリボンは、世界的な移植医療のシンボルマークです。
成長と新しい命を意味するグリーンで、ギフト・オブ・ライフ(いのちの贈り物)によって結ばれたドナーとレシピエントの命のつながりを表現しています。毎年さまざまなグリーンリボンキャンペーンが展開されています。日本移植学会HP
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毎年10月16日に東京タワーなど、色んな場所で緑のライトアップをされることを知っていますか?あれは「グリーンリボンデイ」という臓器移植普及のキャンペーンとして行われていることなんです。


臓器移植の普及を応援する意味合いでこのピンバッチをつけたり、患者さんや関係者の方達も身に付けていたりします。



ヘルプマーク

ヘルプマークは助けが必要な人達がつけるものです。

Q. ヘルプマークはどのような人に配っているのですか? 
A. ヘルプマークの対象者は、義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、妊娠初期の方など、援助や配慮を必要としていて、配布を希望する方々です。東京都福祉保健局HP

  • 障害があり長時間立っていられない人達→席を譲ってもらえたら助かる
  • 精神障害→突然大きな声で話しかけてしまうとパニックになるのでゆっくり話しかけてほしい
  • 義足などの補助具や機械を身につけている→ぶつからないように気をつけてほしい
など

配慮が必要な人達がつけている「赤地に白の+とハートが書かれたもの」がヘルプマークです。


わたしも体調が悪かったり、体がしんどい時には「席を譲っていただけたら助かります」という意味でつけることもあるのですが、体調に問題がない時は席を譲ってほしいと思われたら申し訳ないので、満席状態で座る必要がない時はバッグの中に隠して見えないようにしたりと、ちょっと気を遣ってつけています。


ちなみに、わたしをはじめ移植済み患者さんの多くがヘルプマークをつける理由は


臓器移植後は内部障がい者となり、見た目にはわからない障がいを持つ人になるのですが、体調は人により、日によりでそれぞれ色々な問題を抱えていたりするため、突然大変な事がおこる可能性があります。
内部障害なので外見ではわかりにくいのですが、万が一の時に助けてもらえるようにつけています。



移植後の患者は万が一何かあって病院に運ばれる事になっても、基本的には 移植手術を受けた病院からの指示の元、または移植病院での対応が必要になります。


免疫抑制剤など薬の問題や、移植手術という特殊で高度な治療を受けた体のため、経過や術後からの体調がわからない、病院設備など様々な理由から一般の病院では対応が出来ないのです。


これは以前コーディネーターさんから言われたのですが、例えば移植手術を受けたのがA病院だとして、万が一の事があった時に移植手術をやっているB病院の方が近くにあったとします。それでも、B病院では基本的には対応ができないので、A病院に対応してもらう必要があるんだそうです。
移植手術はそれぐらいに患者それぞれでケースが違って対応が難しいそうです。



このヘルプマークをつけている人は移植後の患者だけでなく、基本的に何かあった時に助けが必要な人なので、スムーズに対応してもらう為にヘルプマークやその周辺に対応方法などを書いています。


もし、ヘルプマークをつけていて、体調が悪そうなど様子がおかしい方がいたら、ヘルプマークに書かれた対応方法を見て対応してもらえるとありがたいです。



最後に、

わたしの場合は画像のようにヘルプマークと一緒につけることで

「あの緑のキラキラしたのはなんだろう?」をきっかけに臓器移植について知って考えてもらえたら

という思いと

わたしのように一見普通に見えても、実は臓器移植者で内部障がいがあったりと、いざという時には助けが必要な人がいるということを知ってもらいたい

という思いでもつけています。



それまで知らなかっただけで世の中には色んな人がいて、それぞれ色んな事があるよね。困った人がいたら助けたい。そんな思いやりの輪がわたしのグリーンリボンとヘルプマークをきっかけに世の中に少しでも広がってくれないかな。と淡い期待をこめて。



本格的に持病が悪化して移植手術を受けて、今までの約2年。
持病はあってもわりと健常者に近い感覚で生活してきたわたし。
難病が見つかっていない20年前には思ってもみなかった障がい者になって、見える景色がかなり変わって知りました。


自分が思っていた以上にこの国で病気を抱えて生きる方達は理解を得られずに何重にも大変な思いをしています。


誰かが困っている時、みんなで助け合える社会になってほしいですね。